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戦略コンサル志望者におすすめのケース面接対策本【厳選5冊+8冊】

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こんにちは、就活の鷹です。

私は就活時、ケースに関する本はかなり読んだ方だと思います。ある程度有名なものは全て取り組みました。その中で、自分にとって当たり/外れもありました。

そこで今回は、戦略コンサル志望者向けに、ケース面接を対策するにあたっておすすめの本を紹介したいと思います。

数多く書籍が出ているため、どれを買えばいいか悩む方も多いと思います。この記事を読めば、自分がどの本に取り組めばいいのか分かると思うので、ぜひ参考にしてみてください。

( この記事では、ケース面接の対策をする方であれば、新卒/中途のどちらにも使える本を紹介します)

注意:記事中でのコメントや難易度などの評価は完全に就活の鷹の主観に基づくものです。

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本だけでは限界がある

早く本を紹介しろ!と言いたくなる気持ちは分かりますが、少しだけ時間をください。まず知っておいていただきたいことがあります。それは本だけでは限界があるということです。

ケース面接というものは、志望者の思考力を見るためのものです。そして思考力というものは一朝一夕につくものではありません。波頭亮氏(元マッキンゼー)も「ロジカルシンキングは筋肉と一緒。毎日鍛えて初めて身につく」と言っています。

本というのはあくまで「正しい筋トレの仕方」を伝えてくれるものです。筋トレのやり方を学んだらあとは実践あるのみ。日常的に考える際に本で知った思考法を使ってみることで、自分のものとすることができます。

またフレームワークやビジネス知識は思考を支える材料みたいなものです。本で得た知識を思考に活かすトレーニングも必要です。

そういった意味で本だけでは限界があります。皆さんも本を読んで満足せずに、むしろ対策はそこから始まるのだという意気込みで取り組んでみてください。

 紹介する本のリスト+特におすすめの厳選5冊

今回紹介する本は以下の13冊です。各本のリンクを押せば、その本の解説まで飛べます。

「おすすめ本」と宣いながら、13冊も羅列していては「おすすめ」しきれていないような気がします。そこでこの中でも5冊だけやるならこれ!というものをピックアップしました。

  • 就職活動対策シリーズ ― フェルミ推定の教科書
  • 過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
  • 論点思考
  • イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
  • 企業参謀 (講談社文庫)

ただし、これらは私にとって合っていたものであって、必ずしも皆さんにも合うとは限りません。上記の本で「よく分からないな…」と感じた方は別のものを試すことをおすすめします。

フェルミ推定の対策本

まずはフェルミ推定の対策本を2冊ご紹介します。

フェルミに関しては慣れの要素が強いので複数の本をやる必要性は薄いかと思います。自分に合うと思ったものを1冊やりこめばそれで充分です。

①現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

目的 フェルミ推定がどのようなものかを知る
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆☆
難易度

就活の鷹からのコメント

フェルミ推定とはどういうものか?」といった基本を抑えつつ、問題をパターン化し、因数分解のフレームを提供しています。「フェルミ推定って何?」という状態から、最初に取り組むには問題ない1冊かと思います。

注意点

何も考えずに本にある公式を当てはめてしまうと、それは思考力ではなく暗記力で勝負していることになります。そういった志望者を現役コンサルタントは嫌う傾向にあるので、この本に載っているフレームワークをそのまま使うのではなく、与えられたお題に合わせて応用していくことが必要です。

②就職活動対策シリーズーフェルミ推定の教科書

目的 フェルミ推定がどのようなものかを知る
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆☆☆
難易度
就活の鷹からのコメント

東大生シリーズと同様、フェルミ推定の理論と実践を学ぶことができます。理論では、フェルミ推定の流れだけでなく、その本質を知ることができます。また実践では、実際の面接で使えるようなテクニックなども紹介されており、かなり実用的な内容となっています。既存の参考書の中では完成度が最も高いのではないでしょうか。

注意点

基本的に①と同じ注意です。

ケース面接の対策本

ケース面接の対策本を4冊紹介します。

元々地頭がいい人に関しては、東大生の本をチラッと立ち読みするだけで、内定できると思いますが、そうではない人は、しっかりと対策(≠暗記)に時間をかけましょう。

③東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート

目的 フレームワークや切り口などのビジネス知識をインプットする
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆
難易度
就活の鷹からのコメント

最も有名な対策本でしょう。ケース面接の大まかな流れやフレームワークを学べます。

「ケース面接ってそもそもなに?」「どんなことをすればいいの?」といった方が、フレームワークなどの知識をインプットするという目的で使うのがおすすめです。

また問題数もかなり収録されているため、問題集としても使えます。(注意点でも述べますが、解答はあまり参考にならないです)

注意点

①の注意と同じです。毎年、この本で覚えたフレームワーク、解答をやたら使いたがる「フレームワーク病」を発症する学生が多いですが、大抵の場合、不適切な使い方をしているので落ちます。

また収録されているケースの解答は、かなり網羅思考的(全ての因数に対し、施策を出している)で、分析も無理やりフレームワークを使った感が所々出ているため、この本と同じ問題が出たとしても、この回答では内定しないのでは、と感じています。

④過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題

目的 ケース面接がどのようなものかを知る
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆☆☆
難易度 ☆☆
就活の鷹からのコメント

現役コンサルタントがケース面接を解いてみた様子を本にしたのがこの本です。実際にコンサルタントが解いている分、1つ1つの分析がつながっており、ケースの解答にストーリーが通っていると感じています。

東大生シリーズの方がフレームワークなどの知識を手に入れやすいですが、実際のケースの流れを知るうえでは、こちらの本の方がおすすめです。

注意点

この本はケースの流れを知るうえでは有用ですが、解答において「なぜその論点設計or分析をしたのか」について記述が少ないため、読み終わった後、「なるほど、で、結局どうやればいいんだ?」みたいな状態になりかねません。

「なぜその論点設計or分析をしたのか」について自分なりに考察し、知識の使用要件を編み出せる方は問題ないですが、そうではない方は後述の思考力系の本で「なぜ」の部分を埋めるようにしてください。

⑤戦略コンサルティング・ファームの面接試験ー難関突破のための傾向と対策

目的 フレームワークや切り口のストックを増やす
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

米国で有名な対策本です。「アイビー・ケース・システム」というフレームワークが特徴で、12の問題パターンに対し、必要であろう分析項目をフレーム化しています。

ただし、これをそのまま当てはめる、自分なりに考えた後、「あれ何か視点が抜けてないかな?」という際のチェックリストとして使うことをおすすめします。(理由は①③と一緒です)

切り口のストックを増やすことで、重要な視点を抜かすリスクを抑えることができます。

注意点

この本は基本的に米国におけるケース面接に準拠したものになっています。もちろん「コンサルタントとして素質がるか見極める」というケース面接の目的は万国共通ですが、ケース面接の進め方が米国と日本で大幅に違うので、参考にならない部分も多いです。

またMBA卒の方向けのケースを例題にしているため、問題のレベルもかなり高く、ベインの最終面接やマッキンゼーの2次面接で出るようなお題がバンバン載っています。問題集としては難易度が適切ではない気がします。

⑥戦略コンサルティング・ファームの面接攻略法ーーーマッキンゼーの元面接官が教える秘密のノウハウ

目的 ケース面接において求められているものを知る
問題への取り組むスタンスを学ぶ
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

米国の元マッキンゼーの方が書いたものです。

元面接官の立場から、「ケース面接で求められること」を分かりやすく解説しており、第2章の「ケース面接の基本」だけでも読む価値ありです。

またこの記事で再三注意している「フレームワーク病」に関しても、それがNGであること、そしてそうならないための対処法が書かれています。

その他、ケース面接での論点の絞り方など、有益な情報が多いため、日本の就活生にはあまり知名度がありませんが、個人的にはイチオシの一冊です。

注意点

米国と日本のケース面接の差についての注意は⑤と同じです。

思考法を知るための対策本

これからは思考法を知るための本を紹介したいと思います。

ケース面接の本を読んで、「結果的にめっちゃスマートに結論を導いてるけど、そもそもなんでここでこの分析をやろうって思ったんだろ?」と思ったのであれば、これらの本を読むことがとても有効です。

その「なぜこのフレームワーク/分析を選べたのか」という思考法を知り、それを自分でも再現できるように特訓しましょう。

⑦論点思考 BCG流 問題設定の技術

目的 コンサル的な考え方を学ぶ
(論点の出し方、絞り方、決め方など)
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

就活の鷹が一番おすすめするのがこの「論点思考」です。

ケース面接をしていると、とにかくMECEに分解して、全ての因数に対して施策を考える、といった網羅思考に陥りがちですが、そうならないための全てがこの本に書いてあります。

一番得べき課題を見つけるために、どのように論点を探し、設計し、絞っていくのか、というコンサル特有の思考法を学ぶことができます。

注意点

正直、ケース面接に取り組んだことがない状態でこの本を読んでも「論点って何?」「ん、なんか当たり前のこと書いてない?」みたいに感じるかもしれません。

まずはケース問題を自力でやってみて、「あー、頭の中がこんがらがってきた!」みたいになったときに読むとブレイクスルーが起きます笑

⑧仮説思考 BCG流 問題発見・解決の技術

目的 コンサル的な考え方を学ぶ
(仮説の立て方、検証の仕方など)
おすすめ度 ☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

⑦とセットなのがこの「仮説思考」です。

論点を探す、絞る際には、仮説をベースとするわけですが、その仮説をどうやって立てるのか、使うのか、について知ることができます。

注意点

論点思考と若干内容が被る部分があるので、論点思考を読んで、「仮説が立たない!」ってなった人はこの本を読むといいと思います。

⑨イシューから始めよー知的生産の「シンプルな本質」

目的 コンサル的な考え方を学ぶ
(なぜ仮説をもって論点を絞る必要があるか、スジの良い考え方など)
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
難易度 ☆☆
就活の鷹からのコメント

⑦と⑧の内容をまとめて、より一般の人でもわかりやすくまとめたのがこの本です。

思考系の本ではかなり取っつきやすいので、最初の1冊としてかなりおすすめです。この本を読めば「いきなりフレームワークで構造化する」ことがいかにスマートでないかが分かります。

注意点

論点思考と若干内容が被る部分があるので、論点思考を読んで、「んんん??結局分からないんだけど…」といった感想を抱いた人はこの本を読むといいと思います。

⑩思考・論理・分析ー「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践

目的 ロジカルシンキングについて深く学ぶ
(考えるとはなにか、論理とはなにか、分析とはなにかなど)
おすすめ度 ☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆☆☆
就活の鷹からのコメント

思考、論理、分析、という3つの要素を分解し、「そもそも思考するって何?」といったことを解説した本です。

抽象度が高いですが、自分の思考プロセスが体系化され、今まで感覚的にやっていたことをより高い精度で行えるようになります。「考えるのが大好き!」という方におすすめの1冊ですね。

注意点

かなり難しいので、途中で「何言ってるんだ?」となる方が多いと思います。投げ出さずにじっくり読んでもいいですが、一旦放置して、しばらく思考トレーニングをしてみてからまた読んでみるといいと思います。

⑪考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

目的 フレームワークや切り口のストックを増やす
問題演習をする
おすすめ度 ☆☆
難易度 ☆☆☆☆☆
就活の鷹からのコメント

世界的に有名なロジカルシンキング本です。この本に書いてあることを全て完璧に実行できるのであれば、どのファームに行っても活躍できるはずです。

ただしある種の古典のような本であり、内容というか書き方という面でかなり難易度が高いので、春休みなどまとまった時間が取れる時に読むのがいいと思います。

注意点

最高難度です。とある現役コンサルタントの方は、「この本はコンサルを2~3年やってから読んで、初めて『なるほどね』となるようなレベル」と仰っていました。学生が最初は⑦~⑩を読むことをおすすめします。一番難しいのに挑戦したい!という方はぜひ。

ビジネス知識を手に入れるための対策本

学生レベルのケース面接でビジネス知識(経営戦略や分析手法など)の有無が合否に明確に影響することはないと思いますが、中途レベルではあり得る話です。

また学生でもビジネス知識があったほうがスジの良い仮説が立ちやすいので、手に入れておくに越したことはないでしょう。

⑫企業参謀

目的 経営戦略とはなにかを学ぶ
コンサル的な考え方を学ぶ
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

日本で一番有名なコンサルタントである大前研一氏による経営戦略に関する本です。経営戦略のみならず、思考法や分析手法なども分かりやすく解説されており、かなりおすすめです。

また第三章にて「大前研一が実際にとある架空プロジェクトを進めるならこう解く」というものがあり、ケース面接のみならずインターン(ジョブ)での流れも知ることができます。

注意点

直接ケース面接に活きるかといったら微妙なところですが、本質的な対策には必要な1冊だと思うので、ぜひ読んでみてください。

IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ

目的 経営戦略に関連して様々なビジネス知識を得る
コンサル的な考え方を学ぶ
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
難易度 ☆☆☆
就活の鷹からのコメント

第一章の「リアルな経営分析とは何か?」、第三章の「生き残る会社と消え去る会社」の2つがかなり役立ちます。

第一章では、化粧品業界を例に同じ業界でもビジネスモデルによって勝ちパターンが違うことを示すなど、ケース面接でスジの良い施策を立案するために役立つ内容になっています。

また第三章では、各業界/企業を例に、規模/密度/範囲の経済性やスイッチングコストなど、ケース面接で使いやすいビジネス知識を得ることができます。

注意点

財務三表の辺りは、ケース面接対策という観点からは読み飛ばしてもいいかもしれません。ただ普通に面白いので、ぜひ読んでみてください。

終わりに

いかがだったでしょうか?今回は、戦略コンサルのケース面接対策に有用な対策本をご紹介しました。

こんなに沢山読めないよ!と思うかもしれませんが、コンサルタントになれば、これと比じゃないほど勉強する毎日が続きます。その仕事に就きたいのであれば、このくらいは頑張りましょう。

書籍や選考に関する質問などあれば、随時TwitterのDMやお問い合わせフォームから受け付けますので、ご連絡ください!

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