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フェルミ推定<選考で見られている要素とトレーニング方法>

21卒の秋選考もひと段落してきたので今回は22卒や最近コンサルに興味を持ち始めた方向けにフェルミ推定の記事をお送りします。

外資就活やワンキャリア等で色々な記事を見てフェルミ推定で何をするのかは分かったけど、結局何が見られていてどうやって練習すればいいの?という疑問を持ち始めた方に特に役に立つ記事です。

ちなみに要素を羅列しているときは上にあるほど体感で重要なものです。

内容は以下の通りです。

  1. フェルミ推定の選考では何が見られているのか
  2. 実際にフェルミ推定の内容はどう役立つのか
  3. 実際の面接では何を気を付ければいいのか
  4. どうトレーニングをすればいいのか
  5. 最後に

それでは早速中身に入りたいと思います。

1.フェルミ推定の選考では何が見られているのか

結論から言うと主に頭の良さとコミュニケーション力の2つが見られており、副次的にフィットとビジネスへの理解の2つが一般的に見られています。(各項目の中身は少し変わりますがケース面接でも同じです。)

各々具体的に説明していきます。

頭の良さ

計算の早さ構造化力がフェルミ推定では大切です。計算の早さは自明ですが、特に大きい桁数の処理は苦戦する人が多いです。構造化力は要素を分解して考えることができるか、意味のある切り口で考えられるか等が重要です。

コミュニケーション

分かりやすく人に伝えられるか、相手の意図を素早く汲み取れるか、建設的な議論ができるか(なんでも否定するのがこの対極です)、お客さんに出せる態度か等が見られています。(最後の要素も結構重要です。コンサルは頭が良ければ通るとよく言われますが結局お客さんあっての商売なので実はそんなことありません。)

フィット

各コンサルティングファームで社員の雰囲気が違い、やはりその雰囲気に近い人が多く通る印象です。(これはあまり無理して寄せないほうが入った後つらくならないので自然体をおすすめします。)また、コミュニケーションとも関連しますが素直さもかなり大事です。

ビジネスへの理解

どんなに頭が良くてもビジネスへの最低限の知識がないと構造化も意味のある形で出来ない上に一切議論にならないので軽視してはいけません。見られているというか選考突破に向けた必要条件といったところです。また、ビジネスに興味がないとそもそも入った後につらくなってやめてしまいがちです。

 

色々と条件を書きましたが面接官からすると「議論をしていて楽しかったか、さらには一緒に働きたいか」に尽きると思います。なので往々にしていい感じだったというふわふわした条件で選考突破が決まります。頭に評価項目は入れつつもあまり意識しないほうがいいのかもしれません。

 

2.実際にフェルミ推定の内容はどう役立つのか

よくフェルミ推定は全く意味がないという方もいますが、実体験ベースで仕事で役立った経験を少し挙げたいと思います。

数字の意味を考える癖がつく

フェルミ推定では適当なパラメーターを設定して計算をして、この数字の意味は?というようによく詰められます。実際に仕事をしていてもいろんな数字が毎日出てきてわけがわからなくなってしまいます。その際に一つ一つの数字を簡単なロジックで逆算して意味を理解しておくとおかしいときに気づけたり、数字自体が覚えやすくなったりします。また、自分が作成したモデル等の数字についても簡単にリアリティチェックができます。

自分のわかりきっている数字をどうすれば分かりやすく伝えられるかが分かる

自分がモデルを作っていたりすると自分はすべての数値に詳しいですが、マネージャーは全く詳しくないので説明する際にかなり苦労します。その際にフェルミ推定のような形でまず大まかな話から伝えると理解してもらえるのが非常に早くなります。(ケース面接でも同じです。)

具体例は割愛しましたが本当に実際に役に立つということだけは信じてください。

 

3.実際の面接では何を気を付ければいいのか

皆さんが一番興味があるのはこのセクションだと思います。トレーニングする際にも同じ内容を意識してみてください。

意味のある構造に分ける

大きな違いを生む部分に注力する: 
常識的に考えてパラメーターが大きく変わるセグメント分けに集中する必要があります。例えば、携帯電話の市場規模を考えるときに、都道府県ごとに所有率が違うといわれてもなんで?そんな変わらないでしょ?となってしまい、詰め続けられます。それよりも年齢のように絶対に所有率に影響を与える分けにしましょう。

要素を抜かさない: 
これは練習するしかないです。携帯電話の例で行くと使用年数を抜かすといったことをして指摘されてすぐに気づかないとほぼ落ちます。

制限時間に合った構造にする:
よくあるパターンが、5分くらいの制限時間で、練習本のような30分考えないと出ないような細かい回答を意識するがあまり計算力も見せられず焦ってミスして落ちるというものです。これを避けるためには「5分であれば答えを出すためにはどのくらいの分解しかできないのか」の肌感覚を持っておくしかありません。

数字の意味を考える:
上でも書いた内容ですが計算結果に対して「どう思う?大きい?小さい?」と聞いてくる意地悪な面接官は非常に多いです。その際に違う切り口からxxの理由でこの数字はこうだと思いますと答えられると面接官はおっ、となります。具体的には、カフェの一日売上が30万と出たときに自身のバイト先の売上と比べてみる、携帯の市場規模が出た後に偶然自分が知っていたアイホンの市場規模とシェアから逆算して合っていることを証明する等です。この検証をした後に間違っていたのであればすぐに間違っていた理由を考えて議論しましょう。また、各パラメータもしっかりと理由付けしましょう。

細かい議論・計算は省く

携帯電話の市場規模の例を使うと、年齢を5歳ごとに区切って計算する、各セグメントの人口をピラミッドの形と総人口から綿密に計算する等のことはやめましょう。面接官からすると正直適当においてもらっていい数値ですし、その計算結果はどうでもいいです。「日本の総人口1億人!11-20歳は1500万人と仮定!」くらいの勢いで問題ありません。(気にする面接官もいるかもしれませんがイケてないと言わざるを得ないです。。。)また、計算も切り上げ切り捨ては適宜バッサリしましょう。細かい計算は計算機がやってくれるので大体どのくらいなのかが知りたいです。

恐縮せずに自由に議論する

面接官が敵かのようにふるまう人がいますが、恐れずに楽しく議論しましょう。ロジックとコミュニケーションさえしっかりしていれば基本はウェルカムだと思います。

完璧を求めない

制限時間内に答えが出ていなくても通ることはいくらでもあるので議論に集中しましょう。

綺麗に書く

あまりにも汚いと計算を間違えますし、ミスが見つからず死亡します。面接官側からしてもあまり読みたくないです。文字をきれいに書くというよりか構造やどの数字がなんなのかが分かりやすくるという感じです。

4.どうトレーニングをすればいいのか

今まで書いたことにヒントはたくさんありますが最後にまとめたいと思います。

まずはパターンを覚えてひたすら練習

カフェ・レストランの売上、映画館のような箱物の売上、市場規模、競技人口等々ある程度分類は決まっているのでいろいろな問題に触れて構造の大まかな方針は問題を見た瞬間に思いつくようにしましょう。これができないと短い制限時間内でいい結果を残すのは困難です。ツイッターでAserusさん(@aserus_consult)がフェルミ推定の基礎の解法の記事を載せていてわかりやすかったので探して読んでみてください。

計算の練習

桁数の大きい掛け算割り算は自分なりに早く計算できるようにしましょう。

ビジネスの理解

上で書いたように多様なビジネスの規模や構造を理解しておくと非常に役立ちます。(ケースでももちろん役に立ちます。)新聞や記事で読んだ内容や特徴的な数字は記憶の片隅にとどめておきましょう。

コミュニケーションの練習

友人や先輩(いればメンター)と実際にやって分かりにくかった部分を指摘してもらったり、自分で動画をとって見返してみたりするのをおすすめします。特に自分が今全体でどこについて、何について話しているのかを明確にしましょう。

5.最後に

いかがでしたでしょうか。フェルミ推定はケース面接と違ってある程度練習する必要があり、さらには練習すれば必ず上達するものなので、ある程度時間をとって練習しましょう。選考においてはやはりケース面接のほうが重要なのでフェルミ推定で躓いて落ちてしまうといったもったいないことは避けたいところです。

また、会社によっては他の要素を見ていたり重要度が違っていたりするので参考程度にお使いください。この要素も大事だというものがあればぜひご意見をいただきたいです!

鷹でも今後面接対策のイベントを開きたいと思っているのでぜひそちらも活用してください。

引き続き鷹をよろしくお願いします。

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